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2019年03月28日

Googleも採用するマインドフルネス瞑想法とは?「マインドフルネスストレス低減法」を読んだ

読書

以前から言葉としては聞いたことがあった「マインドフルネス」ですが、私はなんとなく興味が湧かずスルーしていました。
なんだかスピリチュアルな非科学的な響きがあったからでしょうか。

マインドフルネスのイメージ

しかし、たまたま他の本を読んでるときにマインドフルネスの概要が紹介されており、意外と科学的に効果も証明されているようで、あのGoogleにも採用しているとのことでした
そこで興味を持ち、「マインドフルネス」の第一人者であるジョン・カバットジン著、「マインドフルネスストレス低減法」を読んでみましたので、感想をまとめておきたいと思います。

マインドフルネスストレス低減法

マインドフルネスストレス低減法」について

なんと初版は1990年に出版されており、2004年に15周年記念版が出版されています。 今、amazonで変えるのは15周年記念版です。
約30年前に発売されたのに、今更になって注目を浴びだしたわけですね、すごい(小並感)
この本は大きく3部に分かれております。

  1. 「マインドフルネス瞑想法」の実践
  2. 瞑想によるストレス対処法
  3. 健康と癒やしの新しいパラダイム

第一部でマインドフルネス瞑想法の必要性や目的・方法論が紹介され、第二部ではマインドフルネス瞑想法を用いた各ストレスの受け入れ方等が紹介されています。 また、第三部では心と体の結びつきについて、詳細に紹介されています。

マインドフルネス瞑想法とは?

「目覚めているすべての瞬間(いま)を意識的に過ごすため」に行う「注意集中型瞑想法」のことです。
"注意を集中する"ことをマインドフルネスと呼んでいます。
瞑想というとスピリチュアルなイメージを持ちがちですが、ただ単に「注意を集中すること」も瞑想の1つとなるそうです。

マインドフルネス瞑想法の目的

特に何も意識しない状態だと、自分の心が現在よりも過去や未来に思いを馳せている時間の方がずっと長いことがわかります。
しかし、過去や未来にとらわれ、"今"に対して無意識になると、今起きている体験の手応えや価値・意味を読み取ることができなくなってしまいます。
そのため、"現在・今"という瞬間を知覚し、学び、行動し、変え、癒やすために、"瞬間瞬間を意識する"ことが大切になります。
「マインドフルネス瞑想法」を日々行うことによって、注意集中力が高まり、すべての瞬間を意識的に過ごせるようになるそうです。

自分の心の動きを観察してみる(三分間呼吸法)

座ったまま目を閉じて、力を入れずに背筋をまっすぐに伸ばします。 そして、呼吸に注意を集中します。 呼吸をコントロールしようとしてはいけません。 呼吸のリズムは自然にまかせ、どんなふうに感じているかを感じ、空気が入り、出ていくのを客観的に観察しながら、呼吸を意識するのです。 この状態を三分間続けて下さい。(「マインドフルネスストレス低減法」より抜粋)

どのくらい呼吸から心がそれたかわかるでしょうか。 私もやってみましたが、呼吸に集中していたつもりが、仕事のことや今日のToDoなど、気づかぬうちに別のことに集中がそれていることがわかりました。
しかし、この呼吸法中に呼吸以外に注意がそれたからといって、それは悪いことではありません。 集中が何にそれているか、何が起こっているかを自覚することが目的ですので、その思いを押し殺したり、抑え込もうとしたりするのはやめましょう。

紹介されている瞑想法の種類

  • 呼吸法
  • 静座瞑想
  • ボディースキャン
  • ヨーガ瞑想法
  • 歩行瞑想法

どの瞑想法も呼吸を中心として、普段無意識に感じていることに意識を向け、注意集中力を高めることができるようです。
それぞれやってみると新鮮な感覚になるので面白いです。
例えば、体の各部位に意識を集中させていくボディスキャンという瞑想方法や、歩行に意識を集中させる歩行瞑想法をやってみると、私の場合は普段無意識に使用している体の各部位が正常に動いてくれていることが、奇跡的なもののように感じることもありました。
また、8週間にわたって行う瞑想プログラム(献立)の組み立て方も紹介されているので、ぜひやってみたいと思っています。

"痛み"の対処法

"痛み"についての、考え方が特に面白かったので、ざっくり紹介します。
"苦痛"と"痛み"は別であり、"痛み"は実際の体験の一部分で、"苦痛"は痛みに対するさまざまな反応の一つだということです。 同じ痛みでも、痛みに対する自分の見方や反応によって苦痛の度合いは決まります。
実際に私たちが恐れているのは"苦痛"の方であり、故に痛みに対する自分の心の持ちようを観察することが大事になります。

ストレスへの対処

マインドフルネス瞑想法の効果を利用して、3つのストレスに対する対処法が紹介されています。

  • 時間ストレス
  • 対人ストレス
  • 仕事ストレス

それぞれ、非常に面白いのですが、スペースの関係上カットします。

心と身体の結びつき

実例を交えて、心と身体が明らかに密接に関係していることが紹介されています。
医学においても、今までは心の面がないがしろにされてきましたが、昨今は研究が進み、心の重要性にスポットライトが当たり始めています。
こちらも長いのでカットしますが、一度目を通されることをおすすめします。

まとめ

Googleをはじめとした海外企業は心と身体の関係、生産性との関係に気づき、マインドフルネス瞑想法を取り入れ始めています。
日本でも一部のIT企業が取り入れてはいますが、もっともっといろんな会社が、心・メンタルが与える生産性への影響をしっかり把握し、こういった瞑想法を取り入れて欲しいと思いました。