Web系エンジニアのアウトプット練習場

エンジニアリングと書評が中心。たまに全然関係無い話もします。
トップページ/読書/時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」を読みました/
2019年08月13日

時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」を読みました

読書

今回は時間術に関する本です。



前々から「最近何かと時間を無駄にしてるなー、なんとなく集中できないなー」と思っているところに、こんなツイートが。



このときばかりはTwitterが仕事しました。
そんなわけでKindle版を購入。

時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」

内容

タイトルにある通り、この本は87の時間技を「戦術」として紹介していますが、戦術は大きく分けて以下のように分類されています。

  • ハイライト(毎日「最重要事項」を選ぶ)
  • レーザー(「気を散らすもの」を撃退する)
  • チャージ(体を使って「脳を充電」する)
  • チューニング(システムを調整、改善する)

何も考えずに生活していると、自分の時間の9割を「デフォルト」動作が占めることになります。
デフォルトとは初期設定という意味の他に常識とか思い込みみたいなものだと私は捉えました。
例えば、以下のようなものがデフォルト動作です。

  • 毎朝ニュースをチェックすべき
  • すぐにメールを返せるように何度もメールチェックをすべき
  • メッセージアプリの通知をオンにして、いつでも反応できるようにすべき
  • ミーティングは30分単位

デフォルトを変えるだけでかなりの時間が節約でき、この本でもいくつかデフォルトを変えるための戦術が紹介されています。
また、デフォルトを変える以外にも数多くの実践的な戦術が紹介されています。
戦術には人によって合う合わないがあるので、いくつか実践してみて合うものだけを実践していけば良いかと思います。
私が実践している戦術の中で効果のあるものをいくつか紹介していきます。

ハイライト

一日の最優先事項選びます。 選ぶことでそのハイライトのために、時間を確保しようという前向きで積極的な気持ちになることができます。
緊急性、満足感、喜び(今日一日振り返ったとき、一番喜びを感じられるのは何をしたときか)などを考えハイライトを設定します。
なお、ハイライトは途中で変更しても大丈夫です。 例えば、ふいに今日友達のとの予定があることに気がついた場合は、友達との予定をハイライトに変更して思い切り楽しめば良いわけです。
私自身も試している戦術をいくつか紹介します。

戦術01. 書く

前日の終わりもしくは一日の始めに、今日のハイライトを何にするかを決めて書いておきます。
できるだけ目の触れやすいところに置いておき、そのハイライトにフォーカスできるようにマインドセットを行います。
これは単純ですが非常に強力で、私自身もこれにより、ハイライト以外の作業を早く終わらせたり、明日に回すなどの選択肢を考えることができ、一日にメリハリがつくようになりました。

戦術03. 優先順位を明確にする, 戦術05. やるかもしれないリスト

私自身はこれをTodoistで管理しています。
優先順位を必ず付けるという運用にしておくと、ハイライト選びも楽だし、ハイライト以外のタスクの延期等も考えることができます。
Todoistおすすめです。

戦術08. ハイライトを予定に入れる, 戦術09. 予定を「ブロック」する, 戦術13. 1日をデザインする

一日の時間の使い方をしっかり考えて、集中できる時間を確保するのが大事です。
私の場合はGoogleカレンダーで細かく(15分単位くらいで)一日の予定を立てることにしました。
そうすることで意識的にハイライトの時間を確保することができ、予定が決まっている分安心してハイライトに集中できます。

戦術14. 「朝型人間」になる, 戦術15. 夜を「ハイライトタイム」にする

これは好みによってどちらにするか選べばよいのですが、私の場合は「朝型人間」になることを選びました。
夜11時くらいに寝て朝の6時くらいに起きるようにしています。
仕事の始業時間は9時なので、3時間程度の自由時間があるので、ランニングと洗い物などの家事を済ませて1時間半程度集中して作業を行うようにしています。
朝早く起きて作業をこなすとと一日を有意義に使うことができている感覚がするのが好きです。
朝は睡眠直後で脳が疲れていないので、作業も捗るため、朝型が自分には合っている気がします。

レーザー

スマホの通知を切ったり、SNSをログアウトするなどして、気を散らすものをできるだけ避ける方法を追求します。
スマホの通知に3秒程度気を取られるだけで集中力は途切れてしまうので、時間術の文脈には必ずこういった施策が出てきます。

戦術19. 「通知」をオフにする

スマホで通知が来ているのを見るたびに集中が切れることがわかっているので、ほとんどのアプリの通知をオフにすることにしました。
Lineなどはあとでまとめて見れば良いし、今のところこれで困ったことはありません。
通知をオンにしていると、スマホに自分が操作されているように、自然とスマホに手が伸びてしまうので、主体を自分に戻すためにもこの戦術は実践することをオススメします。
時間術においてスマホに主導権を握られないようにすることは本当に大事ですね。
スマホの使用を制限するだけで一日にこなせるタスク量がかなり増えました。

戦術23. 「朝の巡回」をやめる

Twitterなどの情報の「無限の泉」は容易に時間が溶けてしまいます。
一晩立つとかなりの情報が更新されるため、どうしても朝はチェックしたい気持ちになりますが、そこはぐっと抑えて後の時間に延ばします。
そうすることで安らかで穏やかな気持ちを長く保て、レーザーモードに入りやすくなります。

戦術25. 「事件」を放っておく, 戦術43. ニュースを見ない

「大人はニュースを見るもの」
小さい頃からの刷り込みでなんとなくそう思っている人が多いと思います。
ただ、ニュースは毎日見る必要はありません。
一週間のニュースのうち、覚えているニュースはほとんどありません。
しかもニュースはほとんどが悪い知らせで、不安や怒りをかきたて気が散る元凶になります。
1週間にまとめて見れば十分です。

チャージ

運動、睡眠、カフェインなどによって脳を充電し、レーザー状態を持続できるようにします。

戦術61. 毎日運動する(でも頑張りすぎない)

認知機能と健康、気分の向上がたった20分の運動で得られることが研究からわかっています。
エネルギーの気分の向上高価は約一日持続するらしいので、私は毎日のランニングを習慣にしています。
Nike Runアプリでランニングデータの管理ができ、トロフィーなどの実績システムによりやる気の持続の一助にもなります。
試してない方は試してみてください。

戦術70. カフェイン無しで目を覚ます, 戦術71. 「疲れる前」にカフェインをとる, 戦術75. カフェインの「門限」を決める

カフェインのとり方に関する戦術です。
前まで私には起床後すぐにコーヒーを飲む習慣がありました。
7時間睡眠をとっても日中眠気が来ることが結構あったのですが、カフェインを取る時間に気を配ったところ、体の調子が良くなって日中に眠気が来なくなりました。
カフェインについては以下の点に気をつけて時間を調整します。

  • 午前8時から9時の間はコルチゾールと呼ばれるストレスホルモンが分泌されるピークを迎えるが、その間はカフェインが効きにくくなる
  • カフェインはアデノシン(眠気や疲労感を誘発して脳の活動を抑える)の代わりにアデノシン受容体に結合することで、疲れを感じにくくさせる効果がある
    • ただし、カフェインを取りすぎるとアデノシンが多く分泌されるようになり、カフェインが効きにくくなる
    • 疲れを感じたり眠気を感じてからカフェインをとっても、すでにアデノシンは受容体に結合しているため効果が出にくい
  • カフェインの体内での半減期は5, 6時間

この本に書いてあるとおり、9:30-10:30の間に1杯、13:30-14:30の間に1杯の合計2杯飲むようにしたところ先述の変化を実感することができました。

戦術72. 「カフェインナップ」をとる

基本的にカフェインは疲れる前に取るのが有効ですが、急激に眠気に襲われた場合は「カフェインナップ」をとります。
カフェインを摂ってから15分ほど仮眠をするだけです。
仮眠中にアデノシンが分解されるため、受容体からアデノシンが取り除かれ、そこにカフェインが結合することで頭がすっきりして元気に目覚めることができます。
カフェインだけ、または仮眠だけとった場合と比べて認知能力と記憶力が高まるという研究も出ているそうです。

戦術84. 「日没」をつくりだす

就寝時間の数時間前から照明を暗めに設定する、スマホを見ないなどの対策を取ることで、脳に「夜だぞ」ということを伝える必要があります。
意識して夜はモニターやスマホを見ないようにしたところ、朝すっきり目覚めることができるようになっている気がします。

チューニング

様々な戦術を試したあとは、できれば毎日振り返りを行って、自分に適した時間術を見つけていくことが重要です。
今日試した戦術とその効果がどうであったかを毎日振り返るとともに、今日の感謝の瞬間も合わせてメモをしておきましょう。

デフォルトを変更するのは並大抵のことじゃない。だから感謝のレンズを通して1日を振り返ることが助けになる。たとえ実験が思いどおりにいかなくても、時間をつくるためにした苦労は、感謝の瞬間によって報われる。うれしかった、ありがたかったという感謝の気持ちは、「明日もまた戦術を実行しよう」という意欲の強力な後押しになるのだ。
ジェイク・ナップ,ジョン・ゼラツキー. 時間術大全人生が本当に変わる「87の時間ワザ」 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.3282-3285). Kindle 版.

日々感謝の瞬間を見つけるという習慣は実践していて一番気持ち良いなと感じました。
意識的に感謝の時間を設けることで、心が穏やかになって幸せな気持ちになります。
焦り、怒りといった感情は集中の敵でしかないので、毎日の感謝はとても大事だと思いまいました。

まとめ

普段の生活の仕方を根底から見直す良いきっかけになりました。
自分の集中状態を観察しながら徹底的に自己管理をしていくことができるようになりますので、自己管理が苦手な方は特に読んでおいて損はないと思います。

時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」

今すぐ実践できる戦術が87個も紹介されており、何かしらは自分に合う戦術が載っているはずです。
いろいろな戦術を試して効果を感じながら読むのが楽しいと思います!